出典:https://opensea.io/collection/cryptopunks
2025年夏、暗号資産市場は全体的に安定し、NFT分野の回復が市場の反発を牽引しました。NFT市場全体の時価総額は6月末の34億ドルから66億ドルへと急伸しました。DappRadarによれば、この上昇はビットコインが10万ドルを回復したこと、さらにイーサリアムのネットワークアップグレードでガス代が大幅に削減されたことと時を同じくしています。NFTのアクティブウォレット数は23%増加し、取引件数も年初の高水準まで回復しており、ユーザーの関与が再び活発化しています。
この上昇局面で、Crypto Punks NFTは市場リーダーとしての存在感を一段と強めました。
Crypto Punksは2017年にLarva Labsによって生み出された、イーサリアム上に1万点が発行された元祖ブロックチェーンアバターコレクションです。2025年7月にはフロア価格が月初の約33ETHから49.99ETHに急騰し、53%の上昇となりました。イーサリアムが約3,850ドル付近で推移していたため、フロア価格は約19万2,000ドル相当に達しています。
Crypto Punksの時価総額も大幅に拡大し、約20億ドルとなってNFT市場の中核を担う存在となりました。ZombieやApe、Hoodieといった希少属性は特に高値で取引されており、100万ドル超で取引される作品も複数あります。
Crypto Punksは、単なるアバターにとどまらず、Web3文化の象徴として、NFT黎明期のチャレンジ精神や技術革新、コミュニティによる協働の軌跡を刻んでいます。その独自の歴史的価値が、Crypto Punksに長期間のベアマーケット下でも高い流動性と市場の強い信認をもたらしてきました。
2022年にYuga LabsがCrypto Punksを取得し、ブランドのIPが広く一般公開されたことで、派生プロジェクトやブランド提携が急増しました。2025年にはIPがNODE Foundationに移転し、Crypto Punksはデジタルアートのインフラ基盤としての地位をさらに確立しています。